さかな通信

岩手県洋野町の“うに牧場”で獲れる、まるまる太った4年物の天然ウニ。 – さかな通信 by UOPOCHI

作成者: foodison|Aug 29, 2024 2:26:47 AM

世界有数の好漁場として知られる三陸沖。そのなかでも北三陸は、新鮮でおいしい海産物が豊かに育つ場所として、世界へ食を広げています。さて今回は、北三陸の秘境といわれる、岩手県洋野町の「天然ウニ」の魅力をさぐります。

ウニの一番おいしい時期は、産卵期をむかえる7月下旬〜8月下旬でまさにいま。洋野町のウニは、はり切れんばかりにまるまる太り、旨み甘みがたっぷり。艶やかな山吹色の身は一粒一粒が大きく、見ているだけでわくわくします。口のなかに入れたときの、とろける瞬間の舌ざわりと上品な磯の香り。ほくほく温かいご飯と一緒に食べると、濃厚な甘みがからみ合い、感動的なおいしさに笑みがこぼれます。ご飯はやや固めに炊いて、ウニからしみ出る旨みの塩水と合わせて食べるのもツウの食べ方だそう。それにしても、このウニなんでこんなにおいしいの…?

洋野町の“うに牧場”。
ここにおいしさを最大に引き出す魅力があります。洋野町の海岸はもともとは岩礁地帯。この岩礁に溝をつくり、ウニの増殖溝としてはじめた場所が“うに牧場”です。
溝には海水が流れこみ、ウニの餌となる天然の海藻類たちが豊かに繁っています。おいしいウニが育つために一番大事なのは“ウニの食べもの”です。本来ウニは雑食性の食いしん坊で、岩でも空き缶でも何でも食べてしまうため、海の自然のなかで育ったウニは味がどうしても安定しません。うに牧場では、北三陸のコンブやワカメなど品質のいい天然の海藻類だけをたくさん食べさせているので、まるまる太った濃厚で甘みのあるウニに仕上がります。ウニにとっても、うに牧場はおいしいものだらけの楽園。本物の牧場のように、のどかでのんびりした場所でウニは元気いっぱいに育つのです。